役職定年の実測ノート

役職定年で何が起きるかを、実測の数字と当事者の一次情報で。

定年前に年金記録の漏れを確かめる。59歳のねんきん定期便・持ち主不明記録検索・企業年金連合会の3つを国の資料で調べました

定年前に、年金記録の漏れを確かめる。59歳の封書。全期間の月別記録・持ち主不明記録検索・企業年金連合会

わたしは2027年2月に60歳で定年を迎え、同じ会社に再雇用で残ることが決まっています。

定年前にやることを順に調べているうちに、1つ気になることが出てきました。いまの会社に入る前にも、勤めた会社があることです。そのころの厚生年金の記録は、ちゃんと自分の記録としてつながっているのか。

65歳からの年金の額は、これまでの加入記録をもとに決まります。記録に漏れがあれば、そのぶん見込額も低く出ている可能性があります。調べてみると、確かめる道は3つありました。日本年金機構と企業年金連合会の資料で確かめた記録です。

定年の前に「昔の勤め先の記録」を確かめたくなった理由

国のコンピュータで管理されている年金記録の中には、いまの番号(基礎年金番号)に統合されないまま、持ち主が分からなくなっている記録があります。日本年金機構はこれを「持ち主不明記録」と呼び、本人が探せる道を用意しています。

定年の手続きが始まってから気づくより、時間のある定年前に確かめておくほうがいい。そう考えて、手順を調べました。

なお、この記事は「額」ではなく「記録」の話です。定期便に書かれた額がそのまま手取りになるわけではない、という話は前に書きました。ねんきん定期便の額は手取りではありません。65歳から年金で引かれる介護保険料・住民税・所得税を国の資料で確かめました。今回は、その額のもとになる加入記録(勤め先と月数)のほうです。

59歳の封書のねんきん定期便には、全期間の月別の記録が載る

ねんきん定期便は、毎年、誕生月に届きます。ただ、年齢によって形と中身が違います。日本年金機構のページでは、こうなっています。

年齢 届く形 月別の記録
50歳以上(59歳以外) ハガキ 直近13月だけ
35歳・45歳 封書 全期間(これまでの年金加入履歴も)
59歳 封書 全期間(年金加入履歴も)

(日本年金機構「大切なお知らせ、『ねんきん定期便』をお届けしています」の表から抜き出しました)

つまり、封書で届くのは59歳が最後で、年金加入履歴と全期間の月別の記録を一度に見られます。50代のほかの年に届くハガキは、月別の記録が直近13月分しか載っていません。

わたしは59歳なので、今年の誕生月に封書が届いているはずです。ただ、手元にあるかはまだ確かめていません。まずそれを探すところからです。

漏れや誤りを見つけたら:同封の「年金加入記録回答票」を返す

封書の定期便を見て、記録に「もれ」や「誤り」があったときの出し方も決まっています。

  • 「年金加入記録回答票」に必要なことを書いて、同封の返信用封筒で返送するか、近くの年金事務所に出す
  • 35歳・45歳・59歳の封書には、回答票と返信用封筒が同封されています
  • これまでの「ねんきん特別便」や定期便で、すでに調査を申し出た期間は、出し直さなくてよいとされています

ハガキの年に気づいた場合も、回答票は日本年金機構のページからPDFで取れます。

ねんきんネットの「持ち主不明記録検索」は、氏名・生年月日・性別の3つで探せる

定期便を待たずに探す方法もあります。「ねんきんネット」の持ち主不明記録検索です。

  • 氏名、生年月日、性別を入れると、その条件に一致する持ち主不明記録があるかを、ネット上で確かめられます
  • 対象は、平成8年12月以前に年金制度に加入していた人の記録のうち、基礎年金番号に統合されていない記録です
  • 探せる記録には、厚生年金保険・国民年金などのほか、厚生年金基金が持っている加入員の記録のうち、対応する厚生年金保険の記録が分かっていないものも含まれます
  • ねんきんネットを使うにはユーザIDが要りますが、マイナンバーカードがあれば、マイナポータル経由で使えます

操作は、ねんきんネットのトップページの「その他の便利機能を利用する」から「持ち主不明記録検索」へ進みます。

ここで大事なのは、一致する記録が出ても、それで自分の記録になるわけではないことです。

  • 一致した記録が本当に自分のものかは、年金事務所や街角の年金相談センターで調べてもらいます
  • 確認がとれたら、その人の年金記録として統合されます(自動ではありません)
  • 窓口へ行くときは、検索結果を印刷して、身分証明書などといっしょに持っていきます。オレンジ色の年金手帳など、昔の番号が分かる書類があれば、それも持っていくよう書かれています

わたしは平成8年12月より前から働いているので、この検索の対象に入ります。

勤め先の名前から探す「持ち主不明記録がある事業所名一覧」

もう1つ、勤めていた会社の名前から手がかりを探す方法があります。日本年金機構の「持ち主不明記録がある事業所名一覧」です。

  1. 日本地図から、勤め先の所在地の都道府県を選ぶ
  2. 事業所の名前の頭文字を選ぶ
  3. その文字で始まる事業所名の一覧(PDF)から探す

勤め先の所在地で見つからないときは、本社の所在地で届け出されている場合があるので、本社の所在地でも探すよう書かれています。

ねんきん定期便などで自分の記録に漏れがあり、その時期に勤めていた事業所が一覧にあったときは、事業所の名前をメモして、必要な書類といっしょに年金事務所(街角の年金相談センター)へ行きます。受付でメモを渡し、一覧に昔の勤め先があったと伝えると、職員が持ち主不明記録の中に自分の記録があるかを確かめてくれます。

ただし、注意書きがあります。一覧に昔の勤め先が載っていても、自分の記録が持ち主不明記録の中にあると保証するものではありません。あくまで手がかりです。

途中で辞めた会社に厚生年金基金があったら:企業年金連合会に預かりが無いかを聞く

国の年金とは別に、昔の勤め先に厚生年金基金などの企業年金があった場合の話です。ここからは企業年金連合会の案内では、という話になります(企業年金連合会は日本年金機構とは別の団体で、企業年金の記録を扱う窓口です)。

  • 会社を途中で辞めたなどの理由で企業年金を脱退し、その期間分の年金の原資が企業年金連合会(平成17年10月より前は「厚生年金基金連合会」)に移されている場合、将来、連合会から年金を受けられることになっています
  • 連合会に移された人には、「移換完了通知書」か「年金の引き継ぎのお知らせ」が送られています。転居などで届いていない人向けの再発行の案内もあります
  • 連合会のホームページからインターネットで記録の確認を申し込むと、預かっているかどうかをメールで翌営業日に回答するとされています。利用が集中すると3営業日ほどかかることがあります
  • 電話や文書でも問い合わせできます。そのとき連合会から確認されるのは、氏名(旧姓も)、生年月日、住所、年金手帳の基礎年金番号、厚生年金基金の名称と加入員番号などです

連合会の案内には、1か月以上の厚生年金基金の加入員期間があれば、国の年金の受給資格に関係なく受け取れるとも書かれています(基金の解散で支給される「代行年金」は別の条件です)。

わたしが確かめること

わたしは、次の順で確かめていきます。

  1. 59歳の封書の定期便を探して、年金加入履歴と月別の記録を見る。いまの会社に入る前の勤め先の期間が、記憶と合っているか
  2. ねんきんネットで持ち主不明記録検索をかける。結果は印刷しておく
  3. 昔の勤め先に厚生年金基金があったかを思い出す。あったなら、企業年金連合会のページから預かりが無いかを聞く

結果は、分かったらこのブログに書きます。

【PR】記録がそろったとしても、65歳からいくらになるのか、それを再雇用の給料とどう組み合わせて暮らすのかは、わたしひとりでは計算しきれないと感じています。記録の漏れを調べるのは年金事務所や企業年金連合会の仕事で、お金の相談先が記録を見つけてくれるわけではありません。そのうえで、記録がそろった後の見通しを外の人に一度見てもらうのも手段の一つだと思っています。相談したからといって正解が決まるわけではありません。わたしもまだ相談していません。使ったら、実測としてここに書きます。※リンク先は、保険の見直しを中心にした無料相談です(1〜2時間の面談があります)。

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まとめ

  • 65歳からの年金の額は加入記録をもとに決まる。昔の勤め先の記録が漏れていれば、見込額も低く出ている可能性がある
  • 59歳の封書の定期便には、年金加入履歴と全期間の月別の記録が載る(50歳以上のほかの年のハガキは直近13月だけ)
  • 漏れや誤りは、同封の「年金加入記録回答票」を返送するか、年金事務所に出す
  • ねんきんネットの持ち主不明記録検索は、氏名・生年月日・性別で探せる。対象は平成8年12月以前に加入していた人の未統合の記録。一致しても自動では統合されず、年金事務所で本人のものか調べてから
  • 事業所名一覧は、昔の勤め先の名前から手がかりを探せる。載っていても自分の記録があるとは限らない
  • 途中で辞めた会社に厚生年金基金があったなら、企業年金連合会に預かりが無いかを聞ける(ネットで申し込むと翌営業日にメールで回答・混むと3営業日ほど)

この記事で使った資料

  • 日本年金機構「大切なお知らせ、『ねんきん定期便』をお届けしています」(更新日2026年4月1日) https://www.nenkin.go.jp/service/nenkinkiroku/torikumi/teikibin/20150331-05.html
  • 日本年金機構「年金加入記録に『もれ』や『誤り』があった場合」(更新日2026年4月1日) https://www.nenkin.go.jp/service/nenkinkiroku/torikumi/teikibin/20150331-01.html
  • 日本年金機構「『ねんきんネット』による持ち主不明記録検索」(更新日2026年10月19日) https://www.nenkin.go.jp/denshibenri_kojin/n_net/utilization/unknownrecord.html
  • 日本年金機構「『ねんきんネット』による持ち主不明記録検索」(紹介ページ・更新日2024年6月17日) https://www.nenkin.go.jp/denshibenri_kojin/n_net/introduction/unknownrecord.html
  • 日本年金機構 よくある質問「『ねんきんネット』の持ち主不明記録検索とはどのようなサービスですか。」(更新日2025年9月1日) https://www.nenkin.go.jp/section/faq/n_net/fumeikiroku/gaiyou/20140401-03.html
  • 日本年金機構「持ち主不明記録がある事業所名一覧」 https://www.nenkin.go.jp/service/nenkinkiroku/torikumi/mitougou/index.html
  • 企業年金連合会「企業年金連合会の年金記録を確認したいとき」 https://www.pfa.or.jp/nenkin/kirokukakunin.html
  • 企業年金連合会「企業年金連合会の年金記録の確認」 https://www.pfa.or.jp/otoiawase/service/index.html

決まりと数字は、すべてこの8つの資料から引きました。個人の解説記事・動画は、論点を探すためだけに使い、根拠にはしていません。

書いた人:物流の仕事を38年続けている会社員です。配車の仕事を漫画にしました。
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